Journal 法人化・節税・役員報酬

税務調査が来る会社には、共通点がある?

確認されやすいポイントを、実務の視点で整理する

「うちには税務調査が来やすいですか」——この問いに、外から断定することはできません。ただ、実務上確認されやすいポイントはあります。現金売上・経費・プライベート支出の3点を中心に整理します。

「絶対に来る会社」を見分けることはできない

税務署側の選定には様々な情報や基準があり、そのすべてが外部に公開されているわけではありません。ただ、実務上確認されやすいポイントはあります。申告内容と実態にズレがありそうなところ、売上や経費の説明が難しそうなところ、現金やプライベート支出が混ざりやすいところ、毎年の数字の動きに不自然さがあるところ——こうした部分は確認の対象になりやすいと考えておいた方がよいです。

現金売上がある業種は、記録が特に大切

飲食店・美容室・小売店・整体院など現金で受け取る事業では、売上が通帳にそのまま残らないことがあります。現金で受け取った売上をどう記録しているか、レジや売上日報と帳簿が合っているか、カードやQR・予約サイト経由の売上が漏れていないか——ここが曖昧だとあとから説明が難しくなります。現金商売が悪いわけではありません。現金は記録を残さないと消えやすいお金だからこそ、日々の売上記録が大切になります。

経費が動いたとき、説明できるかが問われる

急に外注費が増えた、交際費や旅費が多い、家族への支払いがある——こうした支出があるからといってすぐ問題というわけではありません。事業に必要な支出であればきちんと経費にできます。大切なのは説明できることです。誰に払ったのか、何のために払ったのか、事業とどう関係しているのか、契約書や領収書は残っているか——経費は領収書があるだけで十分というものではなく、その支出が事業に必要だったことを説明できる状態にしておくことが大切です。

事業用とプライベートが混ざると、確認が増えやすい

自宅を仕事にも使っている、車を兼用している、個人カードで事業の支払いをしている——これ自体が悪いわけではありません。ただ、混ざっている部分はどう分けたのか説明できるようにしておく必要があります。家事按分の考え方、使用割合、支払いの記録——ここが曖昧だと税務調査のときだけでなく、普段の経理でも迷いやすくなります。

宿り木として

税務調査が来る会社に完全に共通する条件があるわけではありません。ただ、日頃から説明しにくいお金の動きが多い会社は、調査が来たときに苦しくなりやすい。売上の記録が残っているか、経費の目的が説明できるか、現金の動きが追えるか、事業用とプライベートの線引きがあるか——これを整えておくことが、最も現実的な備えになります。

税務調査を避けるために経理をするのではなく、聞かれたときに落ち着いて説明できるように普段からお金の流れを整えておく。その方が、事業にとっても無理がありません。

「現金売上の記録や経費の整理に不安がある」「事業用とプライベートの分け方を確認したい」という方は、お問い合わせからご相談ください。説明できる状態を一緒に整えていきます。

代表 増渕俊介の写真 宿り木税理士事務所
代表 増渕 俊介
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